2020.09.04
中国市場での意外な重要ポイント 中国の口コミ事情
今の日本で広告を見ない日は無い。
そう思えるほど、どんな場所にいても広告を目にする。街中を歩いていても、電車やバスに乗っていても、学校や会社にいても。それは家に居ても同じで、テレビを見ていても、スマートフォンを見ていても。そのぐらい日常には広告が溢れている。
そのため、他の広告と差別化するために、広告手法も多種多様になり、一見広告と思えないようなものも増えている。いつの間にか記憶に刷り込まれるような、様々なアプローチの広告が日々生まれている。
こうやって広告が進化しているのも、日本人の気質が影響しているのだろう。
物や情報が溢れて、好みも細分化された時代で、繊細で神経質な日本人には、至る所に大量の広告を出す、従来の広告手法が、逆にイメージを悪くする場合もあるからだ。
日本がそのような状況なら、中国はどうだろうか。
中国の場合も、至る所に広告が溢れている。ただ、その至る所に大量の広告を出す規模が違う。桁外れな金額の宣伝予算を投入して、一気に攻めるような感じだ。だから企業の広告によっては、何を見ても、何をしていても、その広告を見ることになる。
それが中国では当たり前の商習慣なのだ。でも中国では、広告の宣伝情報以外にも、意外なポイントを重要視している。今回はその意外なポイントを紹介する。
中国は口コミを重視する。
観光庁が調査している「訪日外国人消費動向調査」で、中国人観光客が来日前や来日した際に、日本のことを情報収集する方法の第一位が、実はSNS。
今の中国では情報収集する際に、SNSでも検索するのが一般的になっている。
その理由は、中国では昔から偽物商品だけで無く、偽情報も広く拡散されていたりするので、情報媒体に対する世間の信頼度が低い。そのため何かを買ったり、確かめる時は、まずは仲間内に相談したり、仲間内の口コミを聞き入れる習慣がある。
日本だと、検索サイトを利用して情報を確認したりすることが多いが、中国では、検索サイトだけでなく、SNSでも検索して、口コミを含めて情報収集するのだ。
他にも、ECモールで売られている商品は、商品説明と同じくらい、お客様の感想(レビュー)が重要になってくる。評価が低いレビューが書かれていると、それがきっかけに売れなくなってしまうことが多々ある。だから評価が低いレビューを1つでも書かれると、それが命取りになるのだ。
その対策に、最近では商品への質問をチャット形式で対応するカスタマーサービスが増えてきている。そうすることにより、お客様がより納得して、商品を購入でき、その結果、評価が低いレビューが発生しにくくなるのだ。
また商品への質問は、ECモールの商品ページだけでなく、メーカー公式SNSにも寄せられる。メーカー公式SNSの質問対応も、商品売上の向上に繋がるので、絶対に怠ってはいけない。
このようにカスタマーサービスの誠実な対応が、商品売上の向上だけでなく、メーカーのブランドイメージ向上にも繋がっていく。
口コミ文化から生まれた「KOL」「KOC」「ライブコマース」
以前に、以下の記事でも紹介した「KOL」「KOC」「ライブコマース」。
「KOL」「KOC」「ライブコマース」の詳細は、記事を確認してほしいが、それらが生まれた根源は、中国の口コミ文化だ。元々は、仲間内のSNSでの情報共有からスタートしている。
それが発展して、他のコミュニティーでも情報共有したり、動画配信で情報共有したり。今では巨大な市場を生み出しているのだ。
ただ口コミは、信頼ある情報があって成り立つ。「KOL」「KOC」「ライブコマース」も信頼が無ければ成り立たない。
大事なのは、常に相手に誠実に、信頼ある情報を提供すること。
「ライブコマース」も、最近では商品メーカー会社の社長自ら宣伝することが多い。その理由は、商品メーカー会社の社長自らが商品に対する思いを伝えた方が信頼を得られるからだ。
ポリスターの取り組み
ポリスターは、お取引をしているメーカー様に対して、常に誠実に対応するよう心掛けている。
お取引する中で、メーカー様が分からないことがあれば、いつでも相談に乗っている。ただ相談に乗るには、常に最新の中国市場の状況、そして日本市場の状況を把握していなければいけない。
また中国支社のスタッフとのチームワークも必要だ。そしてお取引するメーカー様だけでなく、全ての社内スタッフにも誠実に対応することを、常に心掛けている。
そうすることにより日本メーカー様の信頼を得て、中国市場での販売展開の成功に繋げていく。