2020.08.21
中国市場で今、求められる日本製品
新型コロナウィルスの影響で、ここ数カ月は日本で、海外からの観光客(インバウンド)を見なくなった。
本来なら、今頃は東京オリンピック開催で、全国各地に多くの外国人観光客が溢れていただろう。それが今はビジネスでの来日も少なくなり、インバウンドで賑わっていた街も、厳しい状況に立たされている。
ただ、この事実に思うことがある。
新型コロナウィルスの影響は仕方ないとしても、海外から日本や日本製品はどう思われているのだろうか。特に、ポリスターと関わりのある中国はどう思っているのだろうか。
実は、日本製品は今まで以上に中国で求められている。
今、中国の越境ECや大手ECモールの海外旗艦店が売上を伸ばしているのだ。それはまるで日本に行けないから、その分はオンラインショッピングで購入しているかのように。
今回の記事では、日本製品を今こそ求める中国市場の事情を紹介する。
アリババグループの更なる躍進を支える「Tmall国際」
TmallやTaobaoを運営するアリババグループが、2021年第1四半期(2020年4月1日〜6月30日)の業績レポートを発表した。財務報告によると、アリババの第1四半期の収益は約1,538億元(約2兆8,524億円)で、前年比34%増。
これは当初の予想を上回った結果となった。
その中で一番の伸び率を見せたのがTmall国際。前年比で40%以上も増加したのだ。
Tmall国際がここまで業績を伸ばした要因の1つが、海外の高品質なブランド製品に対する強い消費者の需要だ。実は新型コロナウィルスの影響で、海外旅行の制限されたため、その反動で、Tmall国際での購入が急激に増えたのだ。
そして、その影響は全世界に大きな救いをもたらした。
新型コロナウィルスの影響で、世界中の多くのブランドが今まで経験したことが無い業績悪化となり、今後の対応策も見つけられない状況の中、Tmall国際での売上の上昇は救いの神であっただろう。
それは日本のブランドも同じで、中国市場の需要のために、工場がフル回転しているという話も多く耳にする。現在の中国市場のパワーと中国人の購買意欲は、全世界に大きな光を与えているのだ。
中国市場に今求められる日本製品
日本製品の代名詞である「安心・安全・高品質」は、新型コロナウィルスの影響で、中国市場で今まで以上に注目されている。
今の季節だと殺虫剤や消毒剤。また前回の記事でも取り上げたベビー・マタニティ関連商品だろうか。
ただ、これからは今までのインバウンド需要にも注目した方が良いだろう。本来なら日本へ旅行に行って買いたかった物をオンラインショッピングする傾向は当分続くと思われる。
もちろん、すでに動いている日本メーカーや販売店も多いだろうが、1つだけアドバイスをしたい。
プロと組んだ方が良い。
目の前に大きな需要があっても、そこのステージに立つまでには様々な準備が必要だ。中国の大手ECモールに商品を掲載できたからって、売れることは無い。商品を中国に輸出できたからって、売れることは無い。中国の主要SNSである「Wechat」「weibo」などに詳しいからって、売れることは無い。
まずはビジネスの原点である中国の文化や商習慣を理解してから、商品の見せ方、権利等の管理、商品に適した販路開拓や宣伝。そしてブランディング。
これらが全て揃っていないと、本当の意味での「安心・安全・高品質」の日本製品は、中国市場には受け入れられないだろう。
ポリスターの役割
ポリスターは日本メーカー様が成功するために、あらゆる最適な支援をしていく。
上記に挙げた商品の見せ方、権利等の管理、商品に適した販路開拓や宣伝。そしてブランディング。言葉の翻訳だけでなく、文化や商習慣の翻訳もする。
最後に1つだけ、中国市場の心の声を翻訳する。
中国市場は「安心・安全・高品質」の日本製品をいつも待っている。