2020.04.20
知りたい、中国のネットスーパー実情
新型コロナウイルスの感染増加の対応策として、緊急事態宣言の対象地域が全都道府県に拡大されてから初めての週末。特に土曜日、関東地方では数年に一度という大雨に見舞われました。どうせ外出しないから、と思っていましたが、午後から晴れ間が見えた時にはやはり気持ちが晴れやかになりました。 雨が止んだので、スーパーに買い物に行ったり、散歩に出た人も多いのではないでしょうか。
コロナ対策として、外出禁止が徹底されていた中国。その徹底ぶりはマンションの敷地からも出入りが禁止されていたと聞きます。一体、どうやって食料や消耗品を手に入れていたのでしょう? それを支えたのは、日本よりも充実しているEC市場のようです。
目次
中国で徹底されていた外出禁止
中国の多くの住居はマンションやアパートで、一つの敷地・エリアに数棟あり、それらをまとめて一つの「小区」と呼ばれています。外出期間この小区から出てはいけなかったそうです。地域によって、あるいは職業(公務員や医療従事者など)によっては「居民出入証」といって、マンションから仕事に出かける際のパスポートのようなものが発行されていました。ゲートの入口には、管理人やボランティアの人が立っており、常に出入りする人をチェックしたり、体温を測ったりしていました。“え、スーパーに買い物にすら行けないの!?”と思ったあなた。 大丈夫です。中国人は、実は普段から生鮮食品もECで買い慣れているのです!!
中国のネットスーパーは日本と何が違うの?
一口にネットスーパーと言っても、例えば「永輝超市(Yonghui Superstores)」「朴朴超市(pupumall)」「叮咚買菜(dingdongmaicai)」「美団買菜(meituanmaicai)」「盒馬鮮生(Hema Fresh)」など何社もあります。 日本でもネットスーパーや食材配達店はたくさんあります。でも中国のネットスーパーとの圧倒的な違いは、注文から配達までの時間です。 日本の場合、一定期間ごとにお届けするシステムが一般的です。単発での利用の場合は、当日の午前中までに頼んで当日の夕方が最短。大体はその日に注文したものが翌日の時間指定で届くものがほとんどです。 しかし中国のオンラインスーパーは、注文から30〜40分で商品が届いてしまうのです!! 外出が禁止されていた時期は多少の遅れが出たようですが、それでも注文から1〜2時間で配達されていたそうです。 もちろん人気商品や売れ筋商品は品切れの場合もあったようですが、それは実店舗でも同じことが言えますよね。
中国人はネットスーパーで何を買っているの?
当社の現地スタッフに「普段オンラインスーパーで何を買っているのか」インタビューをしてみました。 1.生鮮食品(野菜、牛肉、豚肉、鶏肉、エビ、魚、貝類など) 2.おやつ(お菓子、クッキー、ヨーグルト、ポテトチップスなど) 3.火鍋素材(しゃぶしゃぶ、エノキタケなど) (以下、 油や醤油、塩、白玉粉、小麦粉などの調味料が続きました。) やはり1位が生鮮食品というのには、ネットスーパーの便利さがうかがえます。 ちなみにコロナウィルス全盛期から、普段の買い物に加えて、ケーキ作り用の小麦粉(理由は『新型コロナウィルス感染の影響による中国での生活事情』(家での過ごし方)を参照)や消毒液、マスクなど感染予防用品が加わり、現在も引き続き売れているそうです。
ズバリ!ネットスーパーのここが魅力ベスト5
ネットスーパーについて、インタビューに答えてくれたスタッフがその魅力を熱く語ってくれました。
※)当社の現地スタッフは廈門在住者のため、中国の他の地域では記載内容と異なる場合がございます。
5位 速やかな配送、態度が良い配達員
注文から1時間以内に商品が届くのは圧倒的な魅力。もちろん配達時間も選べるので受け取りもスムーズです。配達時間から遅れることも少なく、万が一遅れる時は電話をくれます。何より配達員さんの態度が良く、気持ちよく利用できることも魅力です。
4位 コロナウィルス全盛期/感染予防期間でも値上げをしなかった
需要が高まるとすぐに価格が高騰するのが市場ですが、大変な時期でも値上げをせず、常に消費者の味方でいてくれました。
3位 毎日キャンペーンがある
牛乳が安い日や、肉類が安い日などを始め、期間限定の割引クーポンなどもあり、魅力的で消費意欲をそそられます。
2位 価格が実店舗と比べても少し高い程度
便利だからと言って値段も高いわけではなく、むしろ鮮度や品質が良いので実物を見なくても安心して購入できます。
1位 とにかく便利!
大型の実店舗スーパーと比べれば品揃えは劣るかもしれませんが、それでも十分幅広い品揃え。地方の物産品も買えるので、お土産もネットスーパーで調達できてしまいます!
ネットスーパーは、もはや中国人の生活の一部
日本と比較してみると、上記で述べた注文から配達までが早いことの他にも、
1)配達可能区域が広範囲であること
2)購入金額に関わらず配達してくれる
3)しかも送料はほぼ無料!…
とまだまだ魅力に溢れていました。 (加えて、キャッシュレスが進んでいる中国だから、支払いもスムーズ。その記事はまた別の機会に。)
なるほど、中国でネットスーパーが定着しているのも頷けますね。