2020.01.17
中国での各種国際展示会紹介と出展時の注意点 中国美容博覧会-China Beauty Expo(CBE)
目次
中国市場に進出したい、でも同時に感じる不安と疑問
中国市場は常に発展しており、今はもはや消費規模が拡大し続ける新たな段階へと突入しています。経済の発展と同時に中国消費者の生活水準の急激に向上しており、消費や輸入も今後さらに伸びる可能性をもっています。そのため、中国市場の開拓を希望される企業が増えてきました。その中には、新たに中国市場参入をされる企業もあれば、かつて一度進出してみたものの業績が振るわず、再進出を試みておられる企業もあります。たしかに中国事情は先行きの明るい市場ですが、未知の海外市場であることに変わりはなく、また以前の進出経験から多少の不安や悩みを抱えておられる企業様も多いようです。
例えば、
「中国市場の実像がつかめない」
「どこから着手すればいいか」
「どんなチームを作ればいいか」
「どんな相手と提携すればいいか」
「自社の製品は結局どの程度受け入れられるか」
こうした疑問を抱えることが多く、また明確な答えが得られないため、中国進出希望の企業様をより一層不安にさせているようです。
どうしたらこうした不安や疑問を払拭できるでしょうか?
一つの方法として、試験的に自社と自社商品を字際に中国消費者にコンタクトさせ、反応を体感してみることをお勧めします。実際に中国消費者の生の声やフィードバックを得ることで、的確な戦略を講じることができ、リスクを減らしてスムーズに市場参入することが容易になります。そのための具体的な施策の一つとして、中国国内で開催される国際級大型展示会への出展を挙げることができます。こうした展示会に出展することは、企業側にとってブランディングや販路開拓のチャンスにもなり、海外進出の重要な役割を果たします。
中国国内の展示会に出展するメリット
では、展覧会や博覧会に出展することは、海外進出にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?主に4つのメリットを取り上げてみましょう。
①中国側ビジネスパートナーとマッチングするチャンス
まず、展示会は出展企業側にとって、中国側のパートナーとコンタクトをとる絶好の機会となります。実際、ビジネスパートナーを探す最も効果的な方法だと言われています。3~10日間の博覧会開催期間中に潜在顧客や新規取引先と接触できる機会は、通常の六ヶ月より、さらには1年間より多いかもしれません。さらに、展覧会場で顔と顔を合わせての商談は信頼関係を築きやすく、また間に通訳を介して進められるので、より正確なコミュニケーションができ、商談を迅速に進展させることができます。
②マスコミやメディアを利用して宣伝するチャンス
展示会には多くのマスコミやメディアもやってきます。こうしたマスメディアの注目を集めることで、効率的かつ効果的な方法で自社ブランドをプロモーションする絶好のチャンスとなります。
③中国市場の現状と生の声を知るチャンス
展示ブースにて中国ユーザーへのアンケート調査を行うことができます。自社製品が中国ユーザーにどのように見られているか、ユーザーは商品の機能、品質、価格に対してどのようなニーズをもっているかを直接知ることができます。知り得た情報に基づいて適格な戦略とブランディングを施策することで、中国市場進出後のコストや労力、時間を大幅に節約することができます。
④競合他社の敵情視察ができるチャンス
彼を知り己を知れば百戦殆うからず!展示会開催期間中、他の出展企業の様子を覗くことができます。ライバル会社の商品の情報やマーケティング戦略を入手でき、また市場全体の状況も把握することができます。これらの情報は、ブランドポジショニングや差別化をするために活用でき、その後のプランニングに反映することができます。これもまた、中国市場進出後のコストや労力、時間の削減に役立ちます。
海外の博覧会出展に伴う問題やリスク
しかしながら、異国の展覧会に出展することは容易ではありません。たとえば、以下のような問題に直面するかもしれません。主に2つの問題について取り上げてみましょう。
①言葉の障害
当然ながら言葉の違いがあり、少しの理解のズレが大きな問題を生み出すことも多々あります。自動翻訳機の進化は目ざましいものですが、日常会話レベルであれば問題は無いものの、やはりビジネスレベルとなるとまだまだ信頼できるものではありません。そのため、自社に現地言語の話者がいない場合、通訳を介して商談することが必須です。展示会主催者側がアルバイトの通訳者を斡旋してくれる場合もありますが、あくまでも臨時通訳なので、専門用語に乏しかったり、言語レベルに一定ではない場合が往々にしてあります。また、専属ではないため、自社製品に対する事前理解がなく、商品の特徴や販売方針等を的確に伝えることができない場合もあります。
②文化の違い
日本のビジネス界でのルールも、世界では通用しないことがあります。実は、この文化の違いは言語の違い以上に大きな問題を生み出すことが多いのです。よくあるのが、支払い方法や時期に対するずれ、契約事項の違いなどです。また、ブース設営会社の素質も国によって異なるため、設営を委託したものの、実際に現場に到着すると依頼した設計どおりになっておらず、急遽対応を迫られることもよくあります。開催に間に合わないため、泣く泣く不本意なブースで会期を迎えなければならない例も多々あります。
こうした問題や悩みを事前に解決・回避するために、何が役立つでしょうか?
出展経験をお持ちの多くの企業様が以下の点を挙げています。
1.各展示会の特徴を把握する
2.信頼できるサポート会社に委託する
中国国内でもバラエティ豊かな博覧会が開催されています。各展示会ごとに異なる特徴があるので、代表的な博覧会の特徴を取り上げてみましょう。
中国美容博览会-China Beauty Expo(CBE)
まず一つ目として、化粧品業界において最も重要な展示会である中国美容博览会(China Beauty Expo,以下略称CBE)を取り上げてご説明致します。
CBEとは?
CBEは中国国際貿易促進委員会軽工業分会とインフォーマグループ(Informa Exhibitions)が共同主催するもので、毎年5月に上海国際博覧センターで開催される展示会です。これまで24回も行われており、ビューティー産業全体をカバーする国際貿易プラットフォームとも言えます。2017年から2019年にかけて三年連続で、世界商業展示会TOP100ビューティー部門チャンピオンに当選しており、国際的な地位においても、グローバルで知名度がとても高い世界最大級の展示会です。
CBEはアジアの化粧品・微用品業界におけるトップの貿易博覧会であり、日本の業界企業の方々が中国のみならずアジアの化粧品・美容用品市場を開拓するために最優先することをお勧めするプラットフォームです。CBEにはコスメ、プロビューティー、ビューティーサプライチェーン、クリエーション原料といった4つのテーマに分かれています。出展品目は原料、OEM/ODM、機械設備、パッケージ、化粧品、専門美容用品などビューティー全般やビューティー関連の商品など、幅広く取り上げられています。尚、CBEは上海での5月の本開催以外にも、美容博成都覧会と連動して、国内多地域及び海外各国でも巡回開催しています。これらの展覧会については改めてご紹介しますが、CBEは年間を通して継続的に展開しており、グローバル戦略を立てています。
主催者公式HP:https://www.cbebaiwen.com/
2019年CBEの様子
2019年CBEの出展会社数は3500社を超え、10000以上のブランドが参加しました。敷地面積は26万平米が使われて、世界各地の520000以上の専門バイヤーが殺到しました。来場者の内訳としては、化粧品業界の卸問屋、小売業者、代理業者が多くを占めていました。
2019年CBEのデータ
出展企業:3,500社以上
出展ブランド:10,000以上
面積:26万㎡
来場者数:52万人以上
2020年CBE
2020年も上海国際博覧センターで開催されます。
2020年は5月19~21日となっています。
CBEと日本企業
展示会には世界中の美容関連業界大手企業が一堂に集まります。その中でも、とりわけ日本は中国国内で最も広く受け入れられている人気の高い化粧品輸入国として、ますます注目されています。実際に、資生堂や花王といった日本の代表的な大手化粧品企業もCBEに出展されています。
CBEとポリスター
CBEは国際的でプロフェッショナルな美容展示会として、中国の化粧品業界と世界の距離を縮めるために、2016年より主導主催国とさらに多くの交流ができるようになりました。
私たちポリスターは、中日ビジネスの窓口として蓄積してきた長年の経験と実績から、協力企業としてCBEへの日本企業出展の招致業務を取り扱うこととなりました。その後、多くの日本ブランド様にこのサービスをご提供し、CBE出展をサポートさせていただいてきました。同時に、ブランド様側からも多くの高評価とお褒めの言葉を頂戴してまいりました。実際に、ブランド企業様にCBE出展における一連の煩雑な手続きと準備に関するサポートをワンストップで提供し、出展支援させていただく結果、日本全国の様々なブランド企業様にご好評いただいております。CBEは美容博覧会の名目をもっていますが、その対象商品範囲は広いため、ポリスターはこれまで化粧品に限らず毎年十数社の日本企業様がCBE出展されるのを支援してまいりました。
CBEにおけるポリスターの実績
2018年CBEでポリスターがサポートさせていただいたお客様の出展の様子がWBS(ワールドビジネスサテライト)に取り上げられました。詳細はこちら。
言葉の障害や商文化の違いなどから、種々のトラブルが発生するのは想定すべき事柄です。とはいえ、それらの悩みを解消させるのがポリスターの役割でもあります。私たちポリスターは展示会の諸業務を取り扱っており、日本企業が順調でトラブル無く、安心して中国での博覧会に出展できるように努めております。
お問い合わせはこちら。
具体的なサポート業務については、以下で説明させていただきます。
ポリスターはどんな展示会出展サポートができる?
ポリスターは「展示会出展支援」業務として各種サービスをご提供し、日本企業様が順調かつ安心して出展していただけるようサポートいたします。
サポート内容には以下の業務が含まれます。
(1)出展までの一連対応・サポート:
出展企業様の要望確認、展示会主催側及び施工会社との対応代行等
(2)展示現場での支援 :
展示現場の陳列協力やビジネス対応等。日本語の話せる専属スタッフを配置することも可能。
(3)ブースデザイン及び施工作業:
メーカー様のご要望に応じてブースデザインを設計
(4)集客活動の実施:
電子版招待状の作成、宣伝記事の作成と投稿等。
展示会の開催前・中・後に100を超えるメディアサイトや中国のSNS(Wechat/Weibo)で連動プロモーションを行い、ターゲットとなる各分野を専門とする代理商(バイヤー)にCBEの概況・出展ブランド・展示商品を紹介。これにより展示会やブースまで参加者を誘導し、お客様の中国におけるブランド知名度のさらなる向上に助力します。(オンライン・オフライン両方面で展開)
(5)宣伝資材のデザイン:
翻訳・設計・印刷・検品・郵送等、宣伝資材の制作サービス
(6)その他の支援:
展示会で問合せのあったお客様のリスト整理・提出、展示会後のお客様への対応・返信及びアフターフォロー
各サポート内容の詳細についてはお問い合わせください。
ポリスターが提供するその他のサービス
展示会出展支援以外にも、ポリスターはお客様の中国進出に寄り添い、安全かつ確実に事業展開ができるよう多くのサービスを提供しています。日中のビジネス習慣の違いから問題が発生することがよくありますが、ポリスターが日中企業の架け橋となることで、こうした問題に適切な対応ができるだけではなく、問題発生自体を未然に防ぐことも可能です。
ポリスターは日中ビジネス業務を始めて以来20年ほどの経験を有しています。日中双方の文化を熟知しているスタッフと専門なチームが備えており、日中文化の相違の解消や統合をベンチマークとし、優良な商品を販売されている日本ブランドに、中国市場進出に向けた一連の運営サポートを提供しております。
ポリスターの業務内容は四本の柱で構成されています。
(1)リスク管理(Risk management)
リスクマネジメントは中国で取引を行ううえでとても重要な要素だと言えます。商標などの知的財産権の保護は当然のことですが、資格の授受、価格の乱れ防止、偽物・模造品対策などといった市場全体の管理も含まれています。
(2)プロモーション活動(Branding)
モノの溢れる中国においては、販売を始めただけでは売上は向上しません。商品特性時代に合ったプロモーション活動を実施することが必須です。ポリスターでは、商品やサービスの認知度向上のみならず、消費者の購買意欲を刺激し実際に購入に至らせるような販促を実施し、KOL・SNSその他最新のトレンドと商品に合わせた有効的で独自性の高いプロモーションを提案かつ実行いたします。
(3)販路開拓(Develop sales channel)
人気プラットフォーム(アリババ系、テンセント系)などのオンラインルートをはじめ、オフラインでの実店舗ルートまで幅広い販路を開拓できます。BtoBからBtoC、一般貿易から越境ECまで、幅広く対応可能です。
(4)サプライチェーンマネジメント(Supply chain management)
輸入総代理事業を始め、商品の買取輸出も取り扱っています。グループ会社のネットワークを提供し、発送から通関、消費者の手元に至るまで一挙に引き受け可能です。また、他のロジスティクス関連のサービスも提供できます。
市場開拓とブランド運営は現地拠点が不可欠です。同時に、常に変化する中国事情の現状に合わせた戦略案を立案するためにも、中国市場の動向を現地で随時モニタニングすることが必要です。私たちポリスターは、日本企業様のパートナーとして、中国側窓口の働きを承らせていただきます。前述の経験豊富なスタッフと全面的なオンライン情報収集に加え、多ルート多方式のリソースを連動して、日本商品が中国市場に進出するための適切な土台を作り、日本企業様が効率よく中国市場進出できるようにサポートさせていただきます。
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