NEWS

ホームポリスターニュース2021年度「中国国際輸入博覧会」現地レポート

2021.11.26

2021年度「中国国際輸入博覧会」現地レポート

2021年11月5~10日に、中国上海の国家会展中心にて、「中国国際輸入博覧会(通称CIIE)」が開催されました。

中国国際輸入博覧会(以下CIIE)は、今年で4回目の開催となりました。国際的な輸入をテーマにした展示会において最大規模を誇る本展示会には、127の国と地域から3,000社近い企業が出展を行いました。ポリスターでは中国現地スタッフの調査チームが2021年度CIIEの現地を視察しました。本記事では調査チームより送られてきた情報を基に本博覧会のレポートをお送り致します。


CIIEの概要について知りたい方はこちらから

https://www.polystar.yokohama/inform/20210915/

出展者登録代行/ブース確保/ブース・フライヤーデザイン/当日の営業代行など、お客様のご要望に合わせてご案内しております。ご相談は下記URLより承っております。

https://www.polystar.yokohama/contact/



今年のCIIEの様子

・気になるコロナの影響

会場では厳しい防疫体制が敷かれており、海外からの来場者は21日間の健康管理(14日間の集中隔離+7日間の地域健康監視)とPCR検査を終えた事を条件に、展示会への参加が認められていたようです。マスク必須・入口での顔認証と検温などの感染症対策に加え、緊急事態に備えて会場内の数カ所に医療ステーションと救急車が配備されていました。

今回の展示ブース概要

今回のCIIEは⑴食品と農産品⑵消耗品⑶自動車⑷テクノロジー機械設備⑸医療機器とヘルスケア⑹サービス貿易と6つの展示エリアに分けられており、全体の約96%が特装ブースでした。特に大手企業のブースは非常に作り込まれており、来場者にインパクトを与えていたようです。次項では「食品と農産物、消耗品、自動車・テクノロジー」のパビリオンを取り上げ、CIIEの活気を伝えていきます。

①食品と農産物エリア

(右上図)実演販売:シェフやメーカー担当者による実演販売も多く行われていた。

(左下図)貿易機関JETROのブース:櫓や暖簾、提灯などを各所に設置し、「和」のテイストをより強調した展示空間を演出した。

(右下図)大手インスタントコーヒーブランド「ネスカフェ」:大型モニターを設置し映像演出を行い、ブランドイメージを伝わりやすくしている。

CIIEの食品と農産物のパビリオンには、世界各地から美食が集まり、出展企業による販売・ライブ中継・試食・実演販売等の集客イベントが行われました。来場客からは「その場で本場の料理が味わえる」と好評で、時折マスクを外し美味しいものを満喫する来場客の姿が見られていました。


出展企業例:

・METRO(ドイツ)

クロマグロの解体ショーが行われていた。

・Oishi(フィリピン)

伝統的なゲーム「羽根けり」「バランスボール」「壺投げ」の体験ブースを設け、ゲームの成功者には抽選でプレゼントがもらえるキャンペーンを行った。

・Pulmuone(韓国)

韓国の美食家Hyun-min Ahn※が現場でクッキングショーを行うと同時にTiktokでライブ中継を行った。新商品である植物肉の紹介や、主力商品である「チーズドック」の試食も行い、多くの客が訪れていた。

※・・・中国のバラエティー番組に演出している非常に人気な芸能人

・キリン・アサヒ(日本)

現場で生ビールが飲める体験ブースを設置。

・JETROジャパン・パビリオン

4年連続でジャパンパビリオンを設け、今年は昨年より28社少ない計128社の団体が参加した。コロナウィルスで渡航を断念した団体も多かったが、オンラインを活用するなどして動向を探っていたようだ。


②消耗品エリア

(上段図)入場ゲート・国際的ブランドロレアルブース前

(下段図)日本大手企業花王と資生堂ブース

消耗品のパビリオンでは、有名ブランドであるKOSE・SHISEIDO・花王・LOREAL・H&Mなどが出展し、大勢の来場客へアピールを行っていました。また、JETROの越境EC商品を扱うパビリオンには、多くの日本製の商品が展示されていました。


出展企業例:

・Panasonic

今回の展示会では、ゼロカーボン事業への取り組み、廃熱・排熱を利用したホット&コールド業務、環境に配慮したプレハブ店舗、5kW純水素燃料電池や車載器などを展示した。

・UNIQLO

1000平米のブースをとり、「LIFE WEAR」の理念と技術を消費者にアピールしている。


③自動車・テクノロジー機械設備エリア

自動車や技術機器のパビリオンでは、多くの日本企業が「グリーン・革新・技術」をテーマに「低炭素・カーボンニュートラル・ゼロカーボン・グリーンエネルギーの開発」など様々な展示を行っていました。また、世界各国が国策として取り組んでいる「脱炭素化」に関連した技術発表も盛んに行われていました。


出展企業例:

・ヤマハ

輸入博初参加となったヤマハは、自動車ブースにてヤマハのバイク「NIKEN」を展示した。

・日立製作所

例年通り中国の各グループ会社と共同で出展を行った。「技術機器」における日立の総展示エリアは、約510平方メートルに及んだ。「環境」「レジリエンス」「安全・安心」をキーワードに先進的なソリューションを展示した。

・AGC

「ガラス大王」と呼ばれるAGCは、環境にやさしい製品を多数出品。太陽光の透過率が非常に高く、太陽光発電領域でも使用されている「超白ガラス」や、電解水などの製造に必要な「イオン交換膜」は品薄状態が続いている程の人気素材だ。

トヨタ自動車

「手を取り合って人と自然の生命共同体を築こう」をテーマに、さまざまな環境保護技術を通じ低炭素社会の構築に向けた多くの取り組みをアピール。その他水素エンジン車などが展示されていた。


まとめ

未だコロナ禍ではありますが、今回のCIIEにも各国から多くの企業が参加していました。本展示会は、中国進出をする為の重要なプラットフォームの1つであることは勿論の事、世界の最新技術や業界の市場動向を探る絶好の機会となっていました。また、日中の経済貿易協力はコロナ禍に逆らって成長しており、2020年の二国間貿易実績は3,175億ドル(日本円で約36兆円)に達しています。今後も中国の展示会に参加する日本企業は増加していくでしょう。


今後もポリスターでは、中国進出をする日本企業様にとって有益となる展示会情報やレポートを発信していきます。


PAGE TOP